生活保護 条件(基準)


「金銭的」に生活を維持することが難しい状況であることが、生活保護の条件です。
生活保護は最終手段と考えられているため、資産、稼働能力、扶養義務者への協力などを最大限利用することを求められます。

資産・預金、高価な物がある場合、それを生活費として利用する必要があります。
・自動車は、特別の事情がない限り保有できません。
稼働能力・働ける状況である場合は、仕事を探さなければなりません。
※ただし生活保護を利用しながら仕事を探すことも可能です。
他の制度・他に利用できる制度がある場合は、最大限利用する必要があります。
・年金等は収入とみなされ、足りない分を生活保護で補うかたちとなります。
扶養義務・扶養義務者から支援が得られる場合、その支援を受けることを求められます。
※扶養義務者には親、子供、兄弟姉妹などが含まれます。

上記の努力をしても、保護費を上回る収入が無い状態であることが、生活保護の条件になります。


資産

高価な物の所有は認められていませんが、最低限度の生活を維持するために必要な物の所有は認められています。

原則:保有は認めらないため、車の処分が必要になります。

例外:以下の場合には保有が認められます。
・他に交通手段がない
・障害などがあり車がないと日常生活を送ることが難しい場合
オートバイ原則:125ccを超えるオートバイは、自動車同様保有は認められていません(生活に必須と考えられていないため)。

例外:125cc以下のオートバイ(50ccの原動機付自転車など)で、通勤などに必要な場合には、所有が認められます。
持家住居として利用する場合は、所有を認められます。

売却した時の価格が高いなど、住むより売却した方が適していると判断された場合に、売却を求められる可能性があります。

住宅ローンを完済していない場合、ローンを払いながら生活保護を受けることは、原則認められていません。
ローンの支払いを延期できる場合、ローンの支払額が少ない場合は例外的に生活保護の支給が認められています。
所持金銀行預金・財布にあるお金の合計額が、少なくとも生活保護の給付額(1ヶ月分)を下回っている状態であること。
生活必需品エアコン、パソコンなどは所持が認められています。
貴金属
債権
所有を認められていませんので、処分する必要があります。
趣味嗜好品売った時の金額が少ない物は、所有が認められています。
借金借金があっても、生活保護の受給については支障はありません。


稼働能力

働ける状況である場合は、ハローワークなどを利用して仕事を探す必要があります。

働ける状況でない場合、求職活動をしているが仕事が決まらない場合は、生活保護の申請が可能です。ただし、働ける状況である場合は、生活保護を受給しながら、仕事を探す必要があります。

福祉事務所・役所からみた求職活動の有無(または状況)の基準は、ハローワークの利用状況で考えます。
求人情報誌などを利用して求職活動をしていても、ハローワークを利用していない場合、求職活動を積極的に行っていないと見なされてしまいます。

また働いていても生活保護の受給額に満たない場合は、生活保護は受けられます。生活保護費に満たない部分が支給されるかたちとなります。


他の制度の利用

国民年金などの受給資格がある場合は、それらを受給する必要があります。生活保護費に満たない部分の金額を生活保護から支給されます。



扶養義務

扶養義務者(親、子供、兄弟姉妹)が扶養(援助)できる場合は、援助を求められます。
ただし自分たちの生活を犠牲にしてまでの援助は、求められていません。

扶養可能性の確認は、書面(郵送)によって行われます。扶養の可否について記入し、役所に返送します。

扶養義務者からの虐待など特別の事情がある場合は、「通知をしないよう」に申し入れることが可能です。


外国人

「生活保護を受給することができる」外国人の在留資格は、永住者、定住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、特別永住者、難民認定された者です。
住居地(在留カードに記載されている)の福祉事務所・役所で、申請することになります。